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東日本大震災より2年4ヵ月~被災地の今 - 北斗総合鑑定/秋元康男

 

未曽有の大震災から、間もなく2年4ヵ月。東北の被災地でも少しずつ復興の兆しが見えてきた。

 

東日本大震災により宮城県内で発生した震災瓦礫の総量は、災害廃棄物と津波堆積物を合わせ約1,795万t。これは通常のゴミ処理能力で試算すると、処理完了迄19年程度を要すると言われた膨大な量であった。被災地の多くは、沿岸部に位置し平坦地が少ないため集積場適地が足りず、石巻市では高さ約20m(7階程度のビル相当の高さ)まで瓦礫が積み上げられていた。この「瓦礫のビル」を目にする度に、処理の長期化を懸念し、暗澹たる気持ちになったものである。しかし、先日、宮城県より今年度中に県内の瓦礫処理が完了する目途が立ったと発表があった。これは、丁寧な分別作業の実施、仮設焼却場の建設、各自治体の協力による県外処理等、各施策をコツコツ進めてきた結果である。瓦礫処理の進捗と歩調を合わせるように、平成24年11月には「石巻市新蛇田被災市街地復興土地区画整理事業」が着工しており、街づくり等、本格的な復興作業を推進するターニングポイントとなると思われる。

 

宮城県の主要産業である水産業でも復興の動きが見られる。「笹かまぼこ」等の生産で有名な石巻市では、今年6月、津波で被災した「石巻魚市場」を、コンストラクション・マネジメント方式を採用し再建することを決定した。再建される魚市場は、延床面積32,000㎡、高度衛生管理システムを導入し、震災前施設対比約2割広くなる。総事業費は207億円、今秋の着工、来秋の一部供用開始を目指すとのことである。

 

また、農業に目を転じても、復興の息吹が感じられる。津波で被災した山元町の農地では、「津波で傷ついた農地を、緑の大地に変える」を合言葉に、新規事業である芝生の生産が始まった。津波を被った農地に、在来種の「野芝」とサッカー場等で多く使用される「ティフトン種」の2種を養育する。

 

このように、被災地では、少しずつではあるが確実に、多様な「復興の芽」が生まれている。しかし、復興には、「時間」がかかる。「人手」がかかる。「費用」がかかる。「焦らず、弛まず、諦めず」。復興には東北人の気質が活かされるのかもしれない。

 

東日本大震災から2年4カ月。「時間の経過」とともに、被災した方々に「少しずつ」 日常生活が戻り、「少しずつ」心の傷が癒されることを願いながら、日々「復興の種蒔き」に尽力されている方々の努力を忘れまい。梅雨が明ければ、震災後3度目の夏である。

 

北斗総合鑑定

不動産鑑定士 秋元康男

株式会社ビル経営研究所の「週刊ビル経営」より転載(許諾済)


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