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人生100年時代のライフ・シフト - 評価コンサルオフィス・ケン/桂健二

 

高年齢者雇用安定法の改正により2021年4月1日から企業の定年年齢を70歳まで引き上げることが可能となり高齢まで働く環境が整いつつあります。

 

また、2020年時点、日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳となっています。70歳まで働き定年を迎えても平均寿命まで10年から20年近くあるのです。

 

人生100年時代のライフ・シフト

ある推計では、現在60歳の人の25%は95歳まで生きると言われ長寿化が叫ばれ、他人事ではなくなってきました。

 

金融庁報告書では長寿化の進展により定年退職後の人生が長くなり、95歳まで生きるには公的年金に加えて夫婦2人で金融資産約2,000万円の取り崩しが必要となるとの記事が発表されました。

 

不安を煽る記事との意見がある一方、老後を安心して100年時代を過ごすためにはある程度の「資産」と「健康な身体」の両方が必要となってきます。人生100年時代を自分らしく楽しく安心して生きるためには、「資産寿命」と「健康寿命」を伸ばしていくことが重要と言われています。

 

金融業界のあるシンポジウムでは次のように説明されています。「資産寿命」とは老後の生活を営んでいくにあたり、これまで獲得してきた資産が尽きるまでの期間であり、「健康寿命」とは健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活出来る期間であると定義して、「資産寿命」は正しい家計管理と資産運用で伸ばすことが出来ると説明、「健康寿命」は規則正しいバランスのとれた運動・食事・睡眠により伸ばすことが出来ると説明しています。

 

2016年に出版された「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著は、自分らしい100年人生の道筋を描く羅針盤として推薦されている書籍です。その中で興味あることは無形の資産、言わば「見えない資産」の充実化が有意義な人生に不可欠であると説明していることです。「見えない資産」は、生産性、活力、変身の3資産に分類されています。

 

「生産性資産」とは長年にわたり培ってきたスキルや知識、専門技能(不動産鑑定の技能もそのひとつ)であり、高い信頼性を持つ職業上の人的ネットワークと説明、「活力資産」とは自己再生のコミュニティ、人に幸福感を与える友人や家族との良好な関係を維持すること、「変身資産」とは変化と新しいステージへの移行を成功させる意思と対処能力のことであり「多様性に富んだ人的ネットワークを持つ能力」と説明しています。

 

いずれにしてもこの「見えない資産」に投資を続けて、自らを再創造(リクリエーション)することが肝要であり、不動産鑑定業に携わる専門家にとっても、ひとつの羅針盤になると思われます。興味ある方は是非お読みください。

 

評価コンサルオフィス・ケン

不動産鑑定士 桂 健二

株式会社ビル経営研究所の「週刊ビル経営」より転載(許諾済)


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