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資 産 雑 感 – 株式会社 北海道鑑定 / 林  誠

 

赤字国債を九百数十兆円、国民資産は約千四百兆円あるといわれ、かつ国債の大半が国内にて吸収されているという要因はあるが、国民総生産高に対する発行残高比率は220%超にもなり、2位のギリシャの約160%以下の他国を大幅に上回っております。

また、現在65歳以上が全国民の5分の1に達し、これからベビーブームの世代が65歳以上になっていくことから、年金の原資は必要となる一方です

 

資産雑感

赤字国債は、毎年四十数兆円発行されており、この分だと近い将来(消費税が5%で他国では15%位が多いので裕りがあるとかを考慮しても5年位先とか)に日本はギリシャに近づく可能性があり得ます。

そうなったら国債の消化のため金利が上昇し、企業の借り入れのコストアップにつながる等、悪性のインフレが始まります。

 

こうなったら日本の経済は終わりです。そうならないために政府がとるだろう手段は大増税でしょう。

こんな近い将来が予測される中、世界の経済もアメリカはじめヨーロッパも変調です。

株価はNECが150円台、ソニーが1500円を切るとかになり、10年前と同一会社とは思えません。

 

日経新聞によると日本株のPER(株価収益率)は2000年末には平均35.8倍だったのが、現在は13.6倍とのこと。世界的にみてもアメリカが約24倍から約13倍へ、ヨーロッパ先進国も概ね20倍から10倍へと下っています。言い換えると株価は、日本は約3分の1近くに、また先のヨーロッパの国々は約半分になっていることになります。

 

リーマンショック・大震災、そして現在進行中のギリシャの破綻懸念に絡む経済恐慌とここ数年間で株式投資家のほとんどが資産を大きく減らし、しかも株価が世界水準でPER何倍のところでおちつくものなのかどうか等その先が見えません。

 

不動産についてみると、北海道だけのことですが、将来の財産として安定できるのは札幌市、その中でも中央区、都心部に近い北区の一部、JR線及び市地下鉄沿線の地域等に限定されます。札幌市でも遠郊の住宅地は、若年結婚生活者の人数と所得の下落から実効需要が低下しているため、今後も値下がりが引き続く可能性があります。

 

その他の市町村においても、一部を除いては将来的にも下落傾向が続くと予測され、特に人口1万人以下の町村では最終的には売却処分にも困るところが増えていくものとみられます。

 

こうしてみますと増税が始まる中、株等の投資はリスクが大きく資産を安心して増やせる手段は乏しく、大方の不動産は資産価値が目減りしていくというなんと情けなく面白みのない世の中になってしまったのかと改めて考えさせられる今日この頃です。

 

株式会社 北海道鑑定

不動産鑑定士 林 誠

 

株式会社ビル経営研究所の「週刊ビル経営」より転載(許諾済)

 


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