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動き出した八重洲の再開発 - 鑑定法人エイ・スクエア/田島耕一

新型コロナ感染症もウィズコロナの段階に入り、街中に以前の風景が戻ってきました。朝夕の通勤ラッシュが再び常態となり、オフィス街では昼時に飲食店の前の行列が当たり前の光景になりました。コロナ禍で盛り上がったテレワークもさほど聞かなくなり、人々は再び街へ、オフィスへ戻ってきています。3年にわたり停滞していた経済が再び動き出したのを感じます。

 

動き出した八重洲の再開発-イメージ

街を歩いていると、ビルの建て替え工事が目につくようになりました。東京駅八重洲口側でも、トウキョウトーチのトーチタワー建設が動き出し、現在、日本ビルヂング、朝日生命大手町ビルが解体工事中です。常盤橋タワーは一昨年に竣工していますが、トーチタワーは四年後に竣工すれば地上高390mで日本一の高さになります。あと数年で日本一の高さのビルが目の前に出現するかと思うと、楽しみです。

 

大手町や丸ノ内に比べて八重洲・日本橋地区は高度利用が遅れていましたが、ここにきて、いくつもの大規模再開発が動き出しています。既に竣工した東京ミッドタウン八重洲のほか、先述のトウキョウトーチ、八重洲1丁目東地区、八重洲一丁目北地区、八重洲二丁目中地区、日本橋一丁目中地区、日本橋一丁目東地区、日本橋室町一丁目地区などの再開発で、延床面積10万㎡超の高層ビルが今後10年程の間に次々と建ち並ぶこととなり、八重洲・日本橋地区の大通り沿いは高層ビル街へと変貌することになります。このような中、3月22日に発表された令和5年地価公示価格によると、八重洲の外堀通り沿いにある標準地「中央5-43」では、㎡当たり2,240万円で前年比+0.9%の上昇となりました。永代通り沿いの標準地「中央5-35」についても同様に、㎡当たり2,080万円で前年比+1.0%の上昇となっています。再開発が一段落した大手町地区にある「千代田5-2」、「千代田5-30」はいずれも前年比±0.0%と横這いですので、八重洲側の今後の発展期待がある程度反映しているのでしょうか。

 

ただ一方で、経済・国際情勢では、ウクライナ戦争は未だ停戦の糸口は見えず、アメリカではインフレ抑制のための利上げによる保有債券価格下落に起因するシリコンバレーバンク等の破綻、ヨーロッパではクレディ・スイスの経営危機、我が国では日銀総裁交代による今後の金利政策運営スタンスの方向など、今後の経済環境の行方は依然として不透明です。新しく建ったいくつもの高層ビルがいずれも高水準の入居率となって順調な門出を迎えられるように、経済が順調に推移していくことを願うばかりです。

 

鑑定法人エイ・スクエア

不動産鑑定士 田島 耕一

株式会社ビル経営研究所の「週刊ビル経営」より転載(許諾済)


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